池上伊織「あたし、前々から気になっていた事があってな。」
氷川結月「気になっていた事…ですか?」
岡村真衣「もしや、以前のティータイムの時の出来事か?」
池上伊織「そうそう。結月ちゃんがローズヒップティーを飲んだ後、勝手に怒りの力が出てしまったって事があったよな?」
氷川結月「確かにありましたね。ですが、あれは活力がみなぎり過ぎた事によるものでしたので、何も伊織さんの事を怒った訳ではないですよ?」
岡村真衣「それに、結月は同胞の危機を知ってから殆どあの姿のままでいる。伊織もそれは把握しているはずだろう?」
池上伊織「それは分かっているけど、あれは実質あたしのせいかなって気がしてな…本当にすまなかった。」
氷川結月「伊織さん、何もそんなに抱え込まなくても…あなたらしくないですよ?」
池上伊織「ほら、今まさに怒ってる感じじゃん。ただ、1つだけその怒りをなだめる方法を思いついたんだ。」
氷川結月「なだめる方法…ですか?」
池上伊織「ああ、あたしって実はミルクティーが意外と好きなんだけど、ミルクティーには吸血鬼の活力向上と同時にリラックス効果がある事を発見していたんだ。」
岡村真衣「つまり、それによって結月の怒りが鎮まるのではないかという事か。」
池上伊織「その通り。今から作ってくるから、2人共そこで待っててくれるかな?」
氷川結月「分かりました。」
岡村真衣「気が早いな、伊織。」
(池上伊織が紅茶を作る)
池上伊織「お待たせ。冷めない内に飲んでくれ。」
氷川結月「では、いただきます…。」
岡村真衣「私も頂くとしよう…。」
(氷川結月、岡村真衣が紅茶を飲む)
氷川結月「(あ、あれ…?なんだか…気分が落ち着いてきました…。)」
岡村真衣「(これが…伊織の言っていたリラックス効果というものか…?)」
(氷川結月の怒りの力が解ける)
氷川結月「あ、えっと…伊織さん、美味しいです…。」
池上伊織「思った通りだ。結月ちゃん、元の姿に戻っているぞ。」
岡村真衣「私もまるで、私自身が癒やされているようだった。これは検証成功で間違いないだろう。」