アルシュノン大陸東方・日ノ禍国(ヒノマガツクニ)出身の、忍者の少女。
白妙の肌に漆黒のショートヘア。超俗的なまでのモノクロに、青の瞳が一点の彩りを添えているような少女で、まどろっこしいことを抜きにして言うと、ひときわ目を引く美少女である。明らかに扱いの違うビジュアルゆえに誰からも欲しがられ、引く手あまた……であることには違いないのだが、おかしい。誰も普通のアプローチをしてこない。ゼティス王国に流されてから盗賊少女なぞやってるせいで、その捕縛を大義名分にしてみんな強引に手籠めにしようとするせいである。おまけに「忍者って実在したんですかーッ!?」という話題性までかっさらうせいで、異端にうるさい教会には迫害されるしで、もう散々。
元からその容姿がもったいないくらいにひねくれていた性格が、そんな扱いのせいで変人レベルにまで悪化していたある日のことである。「親譲りのチートで悪さしてるんだって?」という、尾ひれのついたクライドの噂を聞いたのは……
――『僕が世界の異物なら、異物を集めて世界を変える!~はぐれ者の絆は神の思惑をも超えて~』