■衣装の物語
白は祈り、
闇は決意。
星屑を縫い合わせた夜の底で、
二つの翼はまだ触れ合わない。
光はすべてを赦すために生まれ、
影はすべてを守るために立つ。
胸元に宿るのは剣ではなく、
折れぬ意思と、名もなき誓い。
透きとおる布は未来を映し、
黒きドレスは過去を抱く。
相反するはずの色は、
同じ心臓の鼓動で揺れている。
天使とは、
清らかであることではなく、
それでも手を伸ばす存在。
だからこの装束は語る。
「光だけでは世界は救えない」
「闇だけでも、人は生きられない」と。
白と黒が並び立つとき、
世界はようやく
“美しさ”という名の均衡を知る。