初音ミク(はつねミク、Hatsune Miku)は、クリプトン・フューチャー・メディアが発売しているバーチャルシンガーソフトウェア及びそのキャラクター[1]。「電子の歌姫」[2][3]の二つ名でも知られる。「ボカロ」という文化・ジャンルを築き[4][5]、「初音ミク現象」によってネット発の文化・音楽シーンを大きく変化させた[6]。日本史の教材で「現代のIT技術が生み出した新たな文化の象徴的存在」と評価されている[7]。
概要
クリプトン社のバーチャルシンガー[8]。「ピアプロキャラクターズ」に属する[1]。
最初の製品はキャラクター・ボーカル・シリーズ第1弾として発売され[2]、発売直後から想定以上の爆発的ヒットを記録[9]。音声合成の枠を超えた様々な分野のクリエイター[10]が創作シーンに参加し、「初音ミク現象」[11][12][13]とも呼ばれる一大ムーブメントを起こした[14]。この現象は「時代の転機」とも言われるほどカルチャーや価値観に変化をもたらした[6](→#初音ミク現象・影響)。
キャラクターの人気も高く、バーチャルシンガーとして国際的に活動し、海外でも広く知れ渡っている[14][7](→#海外展開・世界での活動)。舞台芸術、デジタルコンテンツ、模型、モータースポーツ、アパレル、雑貨、書籍、広告ほか多種多様な公式のメディアミックスが行われ、2021年にはミク史上初となるオリジナルアニメ/漫画のシリーズも制作中[15]であることが海外メディアの取材で報じられている(→初音ミクのメディア展開)。
ミクはクリエイターの多彩な創作物(UGC)から形作られる「消費者生成メディア(CGM)」によって成立しており[16]、権利元のクリプトンが発行したライセンスに沿う形での無償の二次創作活動も容認されている[注 1](→ピアプロキャラクターズ#キャラクターの利用)。
クリプトンはミクの商業展開を「創作の場」となる様に調整し[17]、キャラクターを用いた創作活動を促進している[18]。
ミクが歌う、あるいはミクを題材とした曲は、2012年時点で10万曲以上にのぼる[19]。
6月25日 - クリプトン・フューチャー・メディア、ブログにてコードネーム「ミク」とKEIによる立ち絵を公開[36]。
8月17日 - クリプトン、公式ブログでデモソングを先行公開[129]。
8月31日 - クリプトン、「キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク」を発売[130]。
9月3日 - ニコニコ動画に「初音ミクが来ないのでスネています」が投稿され、ユーザーコメントによって投稿者がワンカップPと名付けられたことを機に、ボカロ楽曲制作者のP名呼称が広まる[36]。
9月4日 - ニコニコ動画に『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』が投稿、ネギとはちゅねミクが登場[36]。
9月20日 - ニコニコ動画に『みくみくにしてあげる♪【してやんよ】』が投稿され、ボカロオリジナル曲の文化が定着する[36]。
10月14日 - 『アッコにおまかせ!』内での特集及び画像検索を巡る騒動、放送内容を巡り騒動に発展(→アッコにおまかせ!#備考)。
12月3日 - クリプトン、CGM型投稿サイト「piapro(ピアプロ)」を開設し、二次創作に関するガイドラインを公表[36]。
12月7日 - supercellのryoが「メルト」を投稿、「メルトショック」を巻き起こす。
12月8日 - カラオケ「JOYSOUND」で『みくみくにしてあげる♪』が初めての初音ミク楽曲としてカラオケ配信[36]。
12月18日・25日 - 初音ミク楽曲のJASRAC信託と着うた配信に関する騒動が起こる。25日に対立終息へ。